図書『方言を救う、方言で救う 3.11被災地からの提言』

 東日本大震災は、方言にどのような影響を与えるのだろうか。

 また、方言は、地域の復興にいかなる役割を果たし得るのだろうか。

 そして、この震災を機に、今後方言をどうしていくべきであろうか。

 

 本書はこのような問いのもと、危機的な方言の把握と記録・継承に向けた提言、支援者のための方言パンフレットの作成、被災者と支援者・研究者をつなぐ「方言ネット」の構築など、さまざまな課題に取り組んできた東北大学方言研究センターの活動をまとめたものである。

 

東北大学方言研究センター著 2012年10月31日発行

株式会社ひつじ書房 1600円(税別)

 

●目次

まえがき …………………………………………………………     1

なぜ、今、方言なのか …………………………小林  隆    1

第1章 貴重な方言が消えていく……………………中西太郎    11

第2章 方言のこれからの記録に向けて……………川越めぐみ     57

第3章 方言は被災者を支えることができるか……魏 ふく子     81

第4章 支援者と被災者を結ぶ方言パンフレット…坂喜美佳        113

第5章 人々をつなぐ方言情報ネットワーク………中西太郎    153

第6章 次世代に方言を伝えるために………………津田智史      193

コラム  被災地の方言を知ろう!………………田附敏尚

震災を体験して―執筆者から一言 ……………各執筆者       219

あとがき ………………………………………………………     223